最終更新日 2024年2月13日 by 馬メディアレクシア
この記事では、「ポニーに興味がある」「ポニーと馬って何が違うの?」とお考えの方に向けて、馬に精通している元乗馬クラブインストラクターがポニーの特徴と飼育方法について分かりやすく解説いたします!ポニーについて興味のある方は是非ご参考にしてください。
ポニーってどんな生き物?
まずはポニーの特徴や種類、食べ物になどの基本的な生態について解説します。
ポニーの大きさ
ポニーとは、体高(肩までの高さ)が147cm以下の馬の総称です。
参照:Wikipedia
分かりやすくいうと、小さい馬のことをポニーといい、体の大きさでポニーと一般的な馬を区別します。
乗馬が盛んなヨーロッパやアメリカでは、体の小さい子どもは力の強い大きな馬に乗るよりも操作がしやすいため、ポニーに乗ってレッスンするのが主流です。
海外ではポニー専用の馬術競技があり、たくさんの子どもがポニーに乗って様々な競技に出場しています!
ポニーにも種類がある
実はポニーは馬の品種ではなく、あくまで体高が147cm以下の馬を指します。
以下ポニーの品種について紹介します。
シェトランドポニー
シェトランドポニーは最も一般的なポニーの品種です。体高が最大100cm程度で、ずんぐりしたかわいい見た目が人気です。
毛が長く固いので、たてがみや尻尾などの定期的なブラッシングが必要です。
ウェルシュポニー
ウェルシュポニーはイギリス・ウェールズ地方産のポニーです。
機敏に素早く動くことができる高い運動能力が特徴で、筋肉質な体と短い胴体を持っています。
その運動神経の高さから、馬術競技で活躍するポニーが多く、ヨーロッパでは沢山の子どもがウェルシュポニーに騎乗して乗馬を楽しんでいます。
アメリカンポニー(POA)
シェトランドポニーとアメリカ産馬のアパルーサという品種の馬を掛け合わせたのがアメリカンポニーです。
茶色の斑点模様の毛並みと長めの首が特徴です。
元々は乗用馬として生産され、今でも馬術競技やウエスタン乗馬で活躍しています。
フェルポニー
フェルポニーはずんぐりした見た目と足先の毛の長さが特徴です。
元々はイギリスで銅と鉄鉱石を運ぶ農耕用の馬として生産され、温厚で従順な性格を持っています。
ハックニーポニー
ハックニーポニーとは、フェルポニーの交配種でエレガントな見た目とタフな走りが特徴です。
第二次世界大戦で大砲を運ぶための優れた軍馬として重宝されていて、昨今では画像のようなレースで活躍しています。
勇敢で活発な性格のポニーです。
エクスムーアポニー
エクスムーアポニーはイギリスのエクスムーア地方に住んでいるポニーで、多くが野生のままです。
エクスムーアポニー協会によると、現在は約600頭ほどしかおらず、希少品種リストに登録されています。
小さな耳と短い足が特徴のポニーです。
寿命
ポニーの寿命は馬と同じく、30歳前後です。
持病の有無や健康管理の徹底度合い、体質により寿命は変わってきますので、もしポニーの飼育を検討されている方はこのあたりも気をつけましょう。
性格
ポニーの性格は、基本的に知能が高くいたずら好きとも言われています。
ただ、人間と同じようにポニーそれぞれに個性があり、臆病で神経質な性格のポニーもいれば、好奇心旺盛で人懐っこい性格のポニーもいます。
食べ物
ポニーは乾草を主食とします。
馬の場合は乾草だけではなく、穀物なども与えますがポニーは肥満症を引き起こしやすいのでそ少量で十分です。
また、細かく切った人参やリンゴなどが好物ですよ!
ポニーの飼育方法は?家でも飼えるの?
ポニーの生態について説明したところでポニーをペットとして飼育したい人のために、飼育方法について解説します。
ポニーは家でも飼えるが、乗馬クラブがおすすめ
ポニーの飼育を検討していて、馬に詳しくない方はまずは乗馬クラブで飼育することをおすすめします。
ポニーは土地や設備が整っていれば自宅で飼育することもできますが、ストレスにならない広さの馬房(馬のお部屋)が必要になり、日々の馬房掃除や健康管理は想像以上に大変です。
また、馬が引き起こしやすい疝痛(せんつう)と呼ばれる病気にかかる可能性もあり、馬の獣医さんが何かあった時に来てくれる準備を整えておかなくてはいけません。
言葉が交わせる生き物ではないので、万が一病気にかかってしまった際にすぐに対処できないと危険な場合もあります。
元々馬に詳しい、馬を飼っているという方ではない限り、まずは乗馬クラブで飼育し、運動や飼料のあげ方について教わったところでお家での飼育を検討することをおすすめします。
ポニーを自宅で飼育する際の注意点
以下、ポニーを自宅で飼育する際の注意点を説明します。
肥満・過食に注意
ポニーは元々地形が険しく食料が豊かではない環境で生活していたため、短時間で栄養を吸収しやすい体に進化しています。
そのため、肥満症や蹄膜炎(蹄の病気)や高脂血症(肝臓の病気)を引き起こしやすいです。
そのため、飼料のあげ過ぎに注意する必要があります。
朝と夕方の1日2回、体重に応じた量の乾草・飼料を与えるのみでよく、体重45kgあたり、およそ450~650gの飼料を与えましょう。
シェトランドポニーはおよそ180kgほどなので一日2~3kgの乾草などの飼料を与えましょう。
馬に与える濃厚飼料を与える必要はありません。
適度な運動をさせる
飼育するポニーの大きさや品種にもよりますが、シェトランドポニーを想定した場合、1300坪の運動スペースがあると良いとされています。
そこまでの広い土地がない場合は、調馬索(ちょうばさく)などで運動をさせると良いでしょう。
調馬索とは長いロープを馬のハミに繋ぎ、人間が中央に立って鞭をもち馬円形に走らせる運動・調教方法です。
人間の声や鞭の合図に従って馬を動かすことができ、2〜30分定期的に運動すれば良い健康管理になります。
サイズのあった馬具を揃える
ポニーには一般的な馬のサイズの馬具は大きすぎるので、各ポニーにあったサイズの馬具を揃えましょう。
ポニーを自宅で飼育する場合は
- 無口・引き手(犬でいうところの首輪とリードのようなもの)
- 馬着(寒い日に着せるお洋服)
- かいおけ・水桶(飼料や水を飲ませる時に使用します)
が必要になります。
乗馬用品店で販売されているので、ネットや近くの店舗で購入するのが良いでしょう。
最後に
この記事では、ポニーの性格などの特徴や、品種、自宅での飼育方法について詳しく解説しました。
馬に興味のある方はこちらをご覧ください!
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